英語オススメの教材・参考書一覧

発音

『英語耳 発音ができると英語ができる』松沢喜好(アスキー)

英語語の発音、特に「s」「sh」「t」「r」や母音の発音の方法が説明され、音声付きの例文によってそれらのトレーニングができます。そして、発音の重要性や習得方法について解説した本です。発音は語学の基礎なので英語学習の最初の一冊としてお薦めです。

『英語舌のつくり方ーじつはネイティブはこう発音していた!』野中泉(研究者)ー個々の英語の音の発音の仕方、後半ではセンテンス全体の発音の仕方を解説しています。

『英語の発音が正しくなる本』鷲見由理(ナツメ社)

母音・子音の発音記号の読み方からスペリングの読み方と発音の関係が丁寧にわかりやすく解説された教材です。

文法

『NHK新感覚☆わかる使える英文法 文法がわかれば英語はわかる!』田中茂範(NHK出版)

英文法の再学習に最適な教材です。

『表現のための実践ロイヤル英文法』綿貫陽、マーク・ピーターセン(白水社)

大人でも文法や表現のリファレンスとして使える総合的な英文法参考書です。

ブリティッシュ・イングリッシュ

『イギリス英語リスニングCD』大杉正明(アルク)

ブリティッシュ・イングリッシュの単語とセンテンスの発音(の規則)とアクセントから、アメリカン・イングリッシュとの違いまで基礎から優しく解説した教材です。ブリティッシュ・イングリッシュを知るための最初の一冊として推薦します。

『イギリス英語のリスニング ゆっくりだから聞きとれる!』クリストファー・ベルトン(DHC)ーUKの文化や風習についてのエッセイと、それのネイティヴ・スピーカーのリーティングが収録されたCDによってブリティッシュ・イングリッシュを学ぶ教材です。

『LIVE from LONDON』岡田久恵、ジャパンタイムズ(ジャパンタイムズ)

UKで収録された音声とそのテクストや会話によってブリティッシュ・イングリッシュの知識やリスニング能力を強化するための教材です。内容はすべてイギリス文化に関するもので読み物としても面白いです。

英語の本

“A Short History of the World (Penguin Classics)” by H. G. Wells, Penguin Books(『世界史概観』H.G.ウェルズ(岩波新書))

“A Little History of the World” by E. H. Gombrich, Yale University Press(『若い読者のための世界史 原始から現代まで』エルンスト・H・ゴンブリッチ(中公文庫))

“A Very Short History Of The World” by Geoffrey Blainey, Penguin Books

“A Short History of the World” by Christopher Lascelles, Crux Publishing

“The Worldly Philosophers: The Lives, Times, and Ideas of the Great Economic Thinkers” by Robert L. Heilbroner, Touchstone(『入門経済思想史 世俗の思想家たち』ロバート・L・ハイルブロナー(ちくま学芸文庫))

“Steve Jobs: The Exclusive Biography” by Walter Isaacson, Little Brown and Company(『ペーパーバック版 スティーブ・ジョブズ』ウォルター・アイザックソン(講談社))

“Runaway World: How Globalisation is Reshaping Our Lives” by Anthony Giddens, Profile Books(『暴走する世界―グローバリゼーションは何をどう変えるのか』アンソニー・ギデンズ(ダイヤモンド社))

“Hard-Boiled Wonderland And The End Of The World” by Haruki Murakami, Vintage Books(『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』村上春樹(新潮文庫))

“Walden and Civil Disobedience” by Henry David Thoreau, Signet(『森の生活 上: ウォールデン』ヘンリー・デヴィッド・ソロー(岩波文庫))

リスニング

『ゆっくりだから聞きとれる! 英語がわかるリスニング VOAスペシャルイングリッシュ』(DHC)

『続ゆっくりだから聞きとれる! 英語がわかるリスニング VOAスペシャルイングリッシュ』(DHC)

関連記事

大人と大学生のための英語教材ランキング

英語の世界史の本リスト

ブリティッシュ・イングリッシュ イギリス英語とその発音 参考書リスト

知的生活の方法 勉強法 研究法 読書法ブックリスト

フランス語 初心者からマスターまでオススメの教材一覧

ドイツ語 初心者からマスターまでオススメの教材一覧

イタリア語 入門・初心者にオススメの教材一覧

スペイン語 入門・初心者にオススメの教材一覧

『NHK新感覚☆わかる使える英文法 文法がわかれば英語はわかる!』田中茂範(NHK出版)

『NHK新感覚☆わかる使える英文法 文法がわかれば英語はわかる!』田中茂範(日本放送出版協会、2008年2月)
主体がどう世界を表現するかという観点から英文法の時間・空間の感覚や意味の力学を解体して解説!!
直接的な「表現のためにすぐ使える解説」というよりも、文法事項が持っている時間と空間の感覚、言葉の意味の力関係を徹底的に解説します。
全体の構成は「コトの世界を語る:動詞の文法」「モノの世界を語る:名詞の文法」「状況を語る:副詞の文法」それらの組み合わせと総合について解説する「チャンキング:構文と配列」に分かれます。全体の半分が動詞で残りの3つのパートが1/3づつといったページ配分になっています。
それぞれのパートには複数のチャプターがあり、3つのセクションで構成されます。各パートの始めにはパートの内容を概観するOverviewと終わりにSumming-upとして各パートで学習した内容をまとめてあります。
「表現主体が世界を以下に表現するか」という視点から英文法を視る筆者が「表現英文法」と呼ぶ英文法で書かれた文法解説書です。文法には意味的な動機づけがあると考え文法を説明していきます。それによって、文法を意識的に「使い分ける」ことと「使いこなす」ことを目指します。
英文法の持つ感覚を主体の側から解きほぐして、ニュアンスやシチュエーションの違いによる意味の違いを理解することで、「be going toがなぜ未来をあらわすのか?」「他動詞とそれに続く前置詞の有無/自動詞」「to do不定師と動名詞のニュアンスの違い」といった構造の解説だけでは意味がよくわからない文法事項がなぜそういった形になるのか、意味になるのか、理解できます。「can/be able to」「be going to/will」「would/used to」の意味の違いを使用者の立場から解説して、学校英語では単純に交換可能だとされるそれらの使い分けを明晰に説明します。
「対称の捉え方の5つの名詞の型の違い」「形容詞の並べ方(冠詞の有無や単数形・複数形)」の説明は見事です。
最終チャプターの「語句の配列とチャンキング」では、英語のサブジェクティブな性質と強い線状性の構造といった英語の本ついて解説されていて興味深いです。
1100円という値段やソフトカバーの装丁のイメージとは違ってかなり高度な内容の本です。筆者の専門である認知言語学の知見に基づいて書かれた本で、少し哲学や記号論の本を読んでるような気分になります。この本を読んでると抽象的な思考力や哲学的な感覚が高まる気がします。
半年の語学番組のために筆者が作成したテキストを凝縮して再構成したのが本書です。値段の割に情報量が多く、コストパフォーマンスは非常に高いです。一気に読むのでは、毎日、1チャプターづつ深くしながら読むこととオススメします。
筆者も書いていることですが、この本の知識を本当に身につけるにはただこの本の内容を覚えるだけではだめで、この本に書いてある内容を実際の表現の中で実践する必要があります。しかし、この本がないとノンネイティヴが不定師と動名詞、can/be able toの使い分けや形容詞の並べ方傾向を理科して意識して使用できないと思います。
学校英語ではないコミュニケーションや表現のための英語を目指している方には必読の一冊です。すごくいい本です。

『LIVE from LONDON』岡田久恵、ジャパンタイムズ(ジャパンタイムズ)

『LIVE from LONDON』岡田久恵、ジャパンタイムズ(ジャパンタイムズ、2003年5月)
すべてロンドン周辺で収録された現地録音の生きたブリティッシュ・イングリッシュが聴けるリズニング教材です。
全体の構成は「5泊7日のイギリス旅行」をイメージしてDay1~5という5つのパートに分かれています。それぞれのパートは2~3の「Action」(行動)に分けられます。
各Actionの構成は以下のようになります。「Key Words」は本文スクリプトに登場する特徴的なヴォキャブラリーとその意味や背景知識を紹介します。単なる”語の意味”だけでなく文化的な内容が紹介されているところが優れています。「Do you follow?」では、5個の質問でスクリプトに対する理解を問います。「イギリスらしさを感じてみよう」では、本文に登場したブリティッシュ・イングリッシュの表現がイギリス英語とアメリカ英語の違いに基づいて解説されます。「これであなたもイギリス通!」では、基本的なブリティッシュ・イングリッシュの特徴的な表現やイギリスの文化に基づいた表現の解説、基礎的なイギリス文化の解説をします。たまに、「Location Report」として英国政府観光庁、ホテル、ショップなどのガイドや「Did you know?」としてパブやアフタヌーンティーなどの英語での歴史や基礎知識の紹介、各Dayにひとつ「Tube Quiz」としてロンドンの地下鉄のナレーションを用いたクイズが収録されています。
本文スクリプトの内容は、以下のようになります。
Day 1「Take off to London!」飛行機の機内アナウンス、ホテルのチェックイン手続き、パブでの料理についてのインタヴュー
Day 2「Explore the city!」観光案内所BTAでの会話、ワイナリーでワインを購入する際の会話、観光名所のウォーキング・ツアーのガイドのアナウンス
Day 3「Feel It!」BTAで演劇やフットボールのチケットを買い求めたりドレスコードや交通機関について聴く会話、スタジアムでチェルシーのゲームのチケットを買う時の会話とスタジアムのガイドのアネウンス、マーケットでヴィンテージのスエードのジャケットを買う時の会話
Day 5「Never-ending jorney」BTAで小旅行のための鉄道のチケットを予約する時の会話、電車の中でのナレーション、湖水地方のホテルのシェフへのインタヴュー
Day 5「Better yourself!」モンブランでボールペンとポーチを買う時の店員とのやりとり、フェントン・ハウスについての観光局の職員との会話、語学学校での会話
CD一枚付きです。CDは各トラックの間隔に合図としてチャイムが入っている以外は、余計な英語・日本語のナレーションは入っていません。ナレーションはすべてロンドン周辺で収録されたもので、言い淀みや繰り返しがあるリアルでブロークンな部分もあるブリティッシュ・イングリッシュが聴けます。会話はナチュラルスピードで、ニュース英語などとは違い”聴きやすい”ように配慮されているわけではない、プロの話し手ではない現地の人々の日常の言葉が聞けます。また、生活音のノイズもそのまま収録されていてリアル感を高めています。
内容はすべてイギリスの文化に関連するもので、内容的にも飽きずに読んだり聴いたりすることができます。「イギリス文化」についての本としてもオススメです。スクリプトは本の後半にまとめて収録さてていて、CDのナレーションとリスニングを目的にした本ですが、読み物としても面白いです。
この本は、初心者向けの本ではありません。ブリティッシュ・イングリッシュの発音や文法の”基礎”については書かれていませんし、CDの音声のスピードも早く、発音も初心者向けの聴きやすく配慮されたものではありません。基礎的なリスニングの能力が完成している方ではないと教材のレヴェルについていけません。でも、個人的にはアメリカン・イングリッシュより大分聞き取りやすいです。
イギリスとブリティッシュ・イングリッシュの理解を深めたい、ブリティッシュ・イングリッシュのリスニングの仕上げをしたい、BBCをリアルタイムで聴きとれるようになりたい、イギリス旅行のための準備がしたいといった方にオススメです。
Goodbye!! Cheers!!