『似ている英単語使い分けBOOK』清水健二、ウィリアム・ジョセフ・カリー(ベレ出版)

『似ている英単語使い分けBOOK』清水健二、William Joseph Currie(ベレ出版、2001年4月)
基本単語の同意語のニュアンスの違いを理解する!!
中学レヴェルの基本単語を使い分けることで本当の気持ちが伝わるコミュニケーションを目指す。
全体の構成は、「動詞編」「形容詞編」「名詞編」の3章に分けられます。各章の終わりには選択式の確認問題があります。
英和辞典や英英辞典でも同じものとして解説されないネイティヴの実際の使用での微妙な言葉のニュアンスの違いを解説します。ネイティヴでも意識的に把握してないので答えられない、例えば、littleとsmallの感覚の違いといった点も丁寧に説明されます。
実際の表現や会話の中での同意語の意味の同一性(交換可能か?)と差異を説明します。形容詞と名詞についての解説が充実しているのが優れていると思います。
同意語を「使い分ける」意識は大切ですが、慣用の中で覚えていくものなので、この本を読んで記憶して実際の表現や読解に応用できるのか、という疑問はあります。

『どんな試験にも出る まるおぼえ英単語2600』小倉弘(中経出版)

『どんな試験にも出る まるおぼえ英単語2600』小倉弘(中経出版、2004年1月)
同意語に関連づけて単語を立体的に記憶する!!
2642語収録の同意語(シソーラス)で関連づけて単語を覚えていける画期的な単語集です。
全体の構成は、「多義語」「学習」「活動」「感情」「関係」「言語・論理」「構成」「行為」「思考・感覚」「事象」「自然・時間」「社会」「状態」「性格・性質」「政治・経済」「生活」「態度・動作」「人間・生物」「判断」「変化」のChapterに分かれます。
本文のページの構成は、1ページごとにひとつの多義語もしくは、ひとつのテーマに関する単語がUnitとして取り上げられます。一部の多義語では、ページ上部にひとつの単語が異なる意味で使われる例文と日本語訳が6~8個ほど提示されて、その下に単語と使用頻度(多義語はほとんどAですが。)、発音記号、基本義、品詞とその意味が語法の情報などが掲載されます。下部には「熟語コーナー」として5~10個ほどの熟語が載せられています。(「多義語」以外のChapterでも多義語は取り上げれています。)それ以外のUnitでは、「静かな」や「範囲・領域」「重要」「進歩・開発・前進」といった抽象的なテーマが取り上げれられて、上部にそのテーマに関連した表現の例文と日本が訳が提示されます。その下には、単語と使用頻度、発音記号、品詞別の意味、反意語、関連熟語が掲載され、下部には「語源コーナー」や「熟語コーナー」、少数ですが「早口ことば」「単語のニュアンス」などが掲載されているUnitもあります。
頻度別にただ単語が並べられた単語集とは違って、同意語に関連づけて英語を立体的・体系的に把握できて、同意語の意味や表現の微妙な違いを理解できたり、例文の中で意味を覚えていけるのが特徴です。体系的な微妙な意味の違いの理解は長文を読んだりライティングをするときにメリットがあります。
価格の割には、熟語や例文、関連表現も習得できて非常にコストパフォーマンスが高いです。ただ、現在の英語教材に必須であるCDなどの音声教材がついていないのが残念です。
大学受験からTOEIC、英検、独学でペーパーバックを読みたいと思っている方、すべての英語学習社にオススメできる単語帳です。
Goodbye!! See you again!!

『分野別ベーシック2000語 話す英語の単語力』日本レキシコ(語研)

『分野別ベーシック2000語 話す英語の単語力』日本レキシコ(語研、2001年3月)
基本単語習得のための最高クラスの教材!!
”基本的なキーとなる単語が聞き取れていれば日常会話は成立する”、という志向で書かれた日常会話で実際に使う基本的なヴォキャブラリー2000語を覚えることを目的にした単語集です。
全体の構成は15の大きなテーマに分かれます。テーマは人体や感情・思考・性格などの「人間」からはじまります。次に、家族や社交などの「人間関係」ファッションや料理・住居・時間・数といった「日常生活」コミュニケーションや道具の使用といった「行動する」といった具体的な行動に入って、経済や金融関係のヴォキャブラリーの「マネー」、職業・雇用・企業関係の言葉の「ビジネス」といった経済活動に関する語彙に続きます。そして、医療・薬品・フィットネスといった「健康」やスポーツ・アート・トラベル関係のヴォキャブラリーが取り上げられた「レジャー」、教育・学問・宗教の「文化」のような福利厚生・文化関係の内容に移ります。そして、最先端の「テクノロジー」とそれをとりまく「環境」、「交通・運輸」を経て、「政治」「国際関係」「司法」の問題にまでが取り上げられます。
テーマによって分けられていることで単語を関連づけて覚えることができます。
ページの構成は、テーマの中の小テーマが2ページか4ページで構成さています。9~13ほどの単語がひとつのページで取り上げられ、ページの左側に単語と発音記号、カタカナのふりがなが載っています。右側には日本語訳と例文、関連する語や表現が載っています。
CD一枚付属で、テーマの紹介のナレーションが入る以外は、見出し語の発音がひたすら収録されています。発音はネイティヴの男性と女性で普通のアメリカン・イングリッシュで聴きやすい発音です。発音はナチュラルスピードで、単語間の時間の間隔も早めです。
この本の特徴は、英語の習得や英会話に絶対に必要な日常的で基本的な単語が掲載されていることです。後半の「テクノロジー」や「環境」「国際関係」も難しい単語が紹介されているわけではなく、平易な単語が紹介されています。どこに分ければいいかわからない単語を便宜的にテーマに分けているだけで、紹介されている単語は後半でも日常で必要な基本的なものです。本当に日常会話で必要な単語が見事にセレクトされています。教材のクオリティーは高いです。
僕のオススメの勉強方法は、CDに合わせて英単語の発音をしながら、日本語訳を目で追っていくことです。これを一日20分やります。
何回か通してやって、ある程度単語の意味を覚えたら、CDだけを聴いて意味を考えたり、それもできるようになったら単語のナレーションの後を追ってリピートします。
英語から長く離れていて単語を忘れてしまっている方、基本的なヴォキャブラーの習得量が足りなくてスムースに英語のテクストが読めない方にオススメします。
Goodbye!! See you again!!