『ネイティブスピーカーの英文法絶対基礎力』大西泰斗、ポール・マクベイ(研究社)

『ネイティブスピーカーの英文法絶対基礎力』大西泰斗、ポール・マクベイ(研究社、2005年11月)
「表現解説」ではなく、ネイティブの英語の感覚や英文法の意味の構造の感覚原理を解説!!
既存の文法書のような「表現解説書」ではなくて、英語の「絶対基礎力」を身につけるために<5つの感覚原則>を中心に英文法の意味の構造を解説する参考書です。4章構成で、各章のタイトルと内容は以下のようになっています。
1.「英語の骨格を決める配置感覚」「てにをは」のない英語の配置の重要性を感覚原則<並べると説明>も用いて説明。そして、様々な文型や構文がもっている意味を解説します。
2.「骨格を変形する」配置を重視する英語における「主語ー助動詞倒置」を<不安定な感情>の表現という感覚原則で説明。
3.「修飾する」<前は限定><並べると説明><穴は埋めろ>という感覚原則を用いて、形容詞・限定詞・wh語の配置関係を含めた機能やイメージを解説。
4.「「とき」をあらわす」<ときは距離>時制が持っているイメージや機能の違いを心理的距離の違いとして説明。距離によって丁寧表現や仮定法も説明します。
文法の表現を逐一解説していくのではなくて、ネイティヴスピーカーの言葉への意識や英文法の持っている意味の基本構造を解説します。冠詞や時制の使い方、倒置法の意味や使い方など、既存の文法書でなぜこうなるのかが解らなかった部分の構造の原理を解きほぐして解説していて、英文法の疑問点を解消することができます。英語のリーディングだけではなく、ライティングから会話までメリットがあると思います。
「絶対基礎力」というタイトルがついていますが、初心者には高度な内容です。初心者がいきなり読んでもよくわからないと思います。この本が対象になるのは、一通りの英文法の知識や英語力がある方です。この本は学校英語の英語の知識を整理して再構築するためのものです。基礎的な英語力があって、さらに実践的な表現力やより深い読解力を獲得したい方にオススメです。
Goodbye!! See you again!!