ソクラテス以前の哲学
『ソクラテス以前の哲学者』廣川洋一(講談社学術文庫)
『哲学の原風景 古代ギリシアの知恵とことば』荻野弘之(NHKライブラリー)
『ソフィストとは誰か?』納富信留(ちくま学芸文庫)
ギリシャ哲学
『ソクラテス』田中美知太郎(岩波新書)
『哲学の饗宴 ソクラテス・プラトン・アリストテレス』荻野弘之(NHKライブラリー)
『プラトンの哲学』藤沢令夫(岩波新書)
『哲学者ディオゲネス 世界市民の原像』山川偉也(講談社学術文庫)
『アリストテレス入門』山口義久(ちくま新書)
エピクロス主義(快楽主義)
『エピクロスとストア Century Books 人と思想』堀田彰(清水書院)
前半はエピクロスの生涯と規準学・自然学・倫理学に分けてエピクロスとルクレティウスの快楽主義を解説する。後半はキティオンのゼノンの生涯とゼノンやセネカ、エピクテトスのストア哲学を同様に知識論・自然学・倫理学に分けて解説する。日本では数少ないエピクロスの快楽主義の解説書。
『快楽の哲学 より豊かに生きるために』木原武一(NHKブックス)
エピクロスの快楽主義が一般的に「エピキュリアン」という言葉でイメージされる享楽主義ではなく、「条件つきの快楽」であるということに基づいて、ルクレティウスやロック、ヒューム、ベンサムの快楽説、快楽と幸福と自由の基礎的構造、快楽と欲望の関係について考察する。そして、筆者は「学ぶこと知ることの喜びと発見」の快楽が最高の快楽であり、人の生きる目的であり出発点だと結論づける。
ストア派
『ギリシア・ローマ ストア派の哲人たち セネカ、エピクテトス、マルクス・アウレリウス』國方栄二(中央公論新社)
日本で数少ない本格的で包括的なストア哲学の解説書。キュニコス派やアリストテレス、エピクロス派といったストアのルーツからゼノン、キケロ、セネカ、エピクテトス、マルクス・アウレリウスの諸説を検討し、「ストイックに生きる」とは何か、理性的に生きどのように幸福になるか、というストア哲学の本質を描き出そうとする。
中世哲学
『アウグスティヌス 「心」の哲学者』出村和彦(岩波新書)
『アウグスティヌス <私>のはじまり』富松保文(NHK出版)
『トマス・アクィナス 理性と神秘』山本芳久(岩波新書)
『トマス・アクィナス』稲垣良典(講談社学術文庫)
人文主義(ユマニスム)・モラリスト
『モンテーニュ よく生き、よく死ぬために』保刈瑞穂(講談社学術文庫)
『パスカル』野田又夫(岩波新書)
『パスカル『パンセ』を楽しむ 名句案内40章』山上浩嗣(講談社学術文庫)
デカルト
『デカルト』野田又夫(岩波新書)
『デカルト『方法序説』を読む』谷川多佳子(岩波現代文庫)
『方法序説』ルネ・デカルト(岩波文庫)
デカルトの知的自伝でありデカルト哲学のエッセンスが記述された小さな本です。それには真理へ到達する理性を用いた科学の方法論、道徳の規則、心身二元論の形而上学など様々な重要な内容が多く含まれています。
スピノザ
『スピノザの世界 神あるいは自然』上野修(講談社現代新書)
ライプニッツ
『知の教科書 ライプニッツ』フランクリン・パーキンズ(講談社選書メチエ)
カント
『カント入門』石川文康(ちくま新書)
『カント わたしはなにを望みうるのか:批判哲学』貫成人(青灯社)
カントの政治哲学と平和概念、認識論と理性、倫理と行為論、美学と目的論といったエッセンスが関連づけられながら簡潔に解説されている。
ヘーゲル
『ヘーゲル『精神現象学』入門』長谷川宏(講談社選書メチエ)
『超解読! はじめてのヘーゲル『精神現象学』』竹田青嗣、西研(講談社現代新書)
『精神現象学』の各章を主に弁証法による世界認識の方法の問題としてわかりやすく解説する。
ショーペンハウアー
『ショーペンハウアー 人と思想 77』遠山義孝(清水書院)
キルケゴール
『キルケゴール 人と思想 19』工藤綏夫(清水書院)
功利主義
『功利主義入門 はじめての倫理学』児玉聡(ちくま新書)
マルクス
『マルクス 資本論の哲学』熊野純彦(岩波新書)
ニーチェ
『ニーチェ入門』竹田青嗣(ちくま新書)
『道徳は復讐である ニーチェのルサンチマンの哲学』永井均(河出文庫)
ニーチェの道徳思想、特に奴隷道徳やニヒリズム、ルサンチマンとその思想の意義について論じる。
プラグマティズム(道具主義)
『プラグマティズムの思想』魚津郁夫(ちくま学芸文庫)
『プラグマティズム入門』伊東邦武(ちくま新書)
ベルクソン
『ベルクソン=時間と空間の哲学』中村昇(講談社選書メチエ)
『ベルクソン 人は過去の奴隷なのだろうか』金森修(NHK出版)
「純粋持続」の概念と主体による意思や行為の関係の問題を中心にしたベルクソンの哲学と時間論の入門書。
フロイト・精神分析
『フロイト入門』中山元(筑摩選書)
『フロイト思想のキーワード』小此木啓吾(講談社現代新書)
ユング
『ユング心理学入門 心理療法コレクション1』河合隼雄(岩波現代文庫)
アドラー
『アドラー心理学入門 よりよい人間関係のために』岸見一郎(ベスト新書)
現象学・フッサール
『現象学入門』竹田青嗣(NHKブックス)
『これが現象学だ』谷徹(講談社現代新書)
ハイデッガー
『ハイデガー すべてのものに贈られること:存在論(入門・哲学者シリーズ)』貫成人(青灯社)
ハイデッガーの存在論とそのキー・タームを最もわかりやすく解説しながら、人間の存在の構造、存在意義、存在価値のあり方を教える。
『ハイデガー入門』竹田青嗣(講談社学術文庫)
ハンナ・アーレント
『ハンナ・アレント』川崎修(講談社学術文庫)
ヴィトゲンシュタイン・言語ゲーム論
『ウィトゲンシュタイン入門』永井均(ちくま新書)
『はじめての言語ゲーム』橋爪大三郎(講談社現代新書)
フランクフルト学派
『フランクフルト学派〜ホルクハイマー、アドルノから21世紀の「批判理論」へ』細見和之(中公新書)
『アドルノ 人と思想 148』小牧治(清水書院)
『ハーバーマス(現代思想の冒険者たちSelect)』中岡成文(講談社)
レヴィナス
『レヴィナス入門』熊野純彦(ちくま新書)
メルロ=ポンティ
『メルロ=ポンティ 人と思想 112』村上隆夫(清水書院)
『メルロ=ポンティ 哲学者は詩人でありうるか?』熊野純彦(NHK出版)
実存主義・サルトル
『サルトル 「人間」の思想の可能性』海老坂武(岩波新書)
サルトルの哲学と文学をリアルタイムに経験した世代の筆者によるサルトルの伝記的な思想の解説と友愛、暴力性、ヒューマニティといった現代に問われるべきサルトル哲学の残した課題の紹介。
『新・サルトル講義―未完の思想、実存から倫理へ』沢田直(平凡社新書)
ヴィクトール・フランクル
『<生きる意味>を求めて』ヴィクトール・フランクル(春秋社)
『生きがい喪失の悩み』ヴィクトール・フランクル(講談社学術文庫)
ソシュール言語学・記号学
『記号論への招待』池上嘉彦(岩波新書)
ソシュール〜ロラン・バルトの記号学、パース〜ウンベルト・エーコの記号論の基礎理論を最も簡単に理解出来る良書。
『記号の知/メディアの知 日常生活批判のためのレッスン』石田英敬(東京大学出版会)
ソシュール記号学とパースの記号論の基礎理論を紹介し、絵画や文学、広告、建築、ウェブなどの実例を挙げそれらを分析する記号学/記号論・メディアクリティーク入門書。
『20世紀言語学入門』加賀野井秀一(講談社現代新書)
ソシュール言語学と構造言語学、記号学と構造主義、チョムスキーの生成文法論を中心とした言語学思想の概説書。
構造主義
『はじめての構造主義』橋爪大三郎(講談社現代新書)
構造主義・記号学のバックグラウンドと基礎的思考が楽しく理解出来る。
『ほんとうの構造主義 言語・権力・主体』出口顯(NHKブックス)
『フランス現代思想史 構造主義からデリダ以後へ』岡本裕一朗(中公新書)
『バルト 距離への情熱』渡辺諒(白水社)
『フーコー入門』中山元(ちくま新書)
『生き延びるためのラカン』斎藤環(ちくま学芸文庫)
ポスト構造主義・ポストモダニズム
『こどもたちに語るポストモダン』ジャン=フランソワ・リオタール(ちくま学芸文庫)
『構造と力 記号論を超えて』浅田彰(勁草書房)
『ポスト構造主義<1冊でわかる>シリーズ』キャサリン・ベルジー(岩波書店)
『ドゥルーズ 流動の哲学』宇野邦一(講談社学術文庫)
『デリダ 脱構築と正義』高橋哲哉(講談社学術文庫)
分析哲学・言語哲学・英米現代哲学
『分析哲学講義』青山拓央(ちくま新書)
『言語哲学 入門から中級まで』W.G.ライカン(勁草書房)
『心の哲学入門』金杉武司(勁草書房)
『科学哲学への招待』野家啓一(ちくま学芸文庫)
『科学哲学入門 知の形而上学』中山康雄(勁草書房)
ドナルド ・デビッドソン
『デイヴィドソン 行為と言語の哲学』サイモン・エヴニン(勁草書房)
マルクス・ガブリエル
『マルクス・ガブリエル 欲望の時代を哲学する』丸山俊一(NHK出版新書)
京都学派
『物語「京都学派」 知識人たちの友情と葛藤』竹田篤司(中公文庫)
『西田幾多郎 生きることと哲学』藤田正勝(岩波新書)
日本の現代思想
『ニッポンの思想』佐々木敦(講談社現代新書)
吉本隆明と蓮實重彦(70年代)からニューアカ(80年代)、宮台真司と大塚英志(90年代)、東浩紀(ゼロ年代)までの日本の思想や論壇を同時代に経験した筆者が時代状況を踏まえながら明確に整理する。