■『「うつ」は食べ物が原因だった!』溝口徹(青春新書INTELLIGENCE)
分子栄養療法(オーソモレキュラー・アプローチ)とは、食べ物やサプリメントで体と脳に必要な栄養素を摂ることでセロトニン・ドーパミンなどの脳内神経伝達物質を作って精神疾患を治療し健康を維持する代替医療の方法です。この本では日本の分子栄養療法の第一人者であり日本初の栄養療法専門クリニックをした著者が、SSRIやマイナートランキライザーといった精神薬に頼った精神医療への疑問から分子栄養療法の有効性、アミノ酸・ビタミン・ミネラルが作る脳内物質と精神との関係のメカニズム、特に必要な栄養素(タンパク質・鉄・亜鉛・ビタミンB)の重要性、そして、精神病とくに鬱病にならず心身ともに健康に生活するための食事法や習慣を紹介します。
「鬱病は精神科で処方してもらって精神薬を飲んで治療する。」「肉や動物性の食品、カロリーの高い食品は体に悪いので食べないほうがいい。」「バランスのいい食事は体に良い。」「コレステロール値は低くなければならない。」「米を沢山食べることが体に良い・エネルギーになる。」といった日本人の間違った「常識」を否定して、タンパク質とくに肉とサプリメントを摂って鬱病にならず体も元気になる方法が示されています。私はこの本を参考にしてサプリメントを飲み肉食中心にしてから鬱病になってません。
(投薬中の精神薬による治療を止める)そのために用いているのが、オーソモレキュラー療法という、日本ではなじみのない治療法だ。わかりやすくいうと、食事を見直し、サプリメントを用いて、うつ病や不安障害を治療しているのだ。1960年代からカナダやアメリカなどでおこなわれてきた治療法だが、日本ではまだまだ知られていない「最新栄養学」ということができるかもしれない。(p.3 – 4)この治療の基本になるのは、「心(精神)のトラブルは、脳内に存在する物質のバランスが乱れたことによって生じる」という理論だ。(p.4)
自分の食生活を見直し、栄養不足になってしまった自分の大切な脳に必要な栄養素を注ぎ込めるような食事にすることは、だれにでもできる安全なアプローチである。(p.7)
栄養療法の考え方はまったく違う。セロトニンの材料となる栄養素、たとえば、アミノ酸や鉄、亜鉛、ビタミンB6などを身体に取り入れることによって、セロトニンそのものを増やすのである。だから、一般の治療とは逆の現象が起きる。薬の効きがよくなり、スムースに薬の量を減らすことができるのだ。(p.29)
うつの治療を受けている患者さんには、共通した食傾向といったものがあるようだ。若い女性の場合は、ダイエットに取り組んだ経験があるというのもそのひとつ。ダイエットの方法は、それこそ多種多様だが、いずれにしても、栄養不足は起きる。それが鬱とかかわっているのは間違いないと、わたしは考えている。(p.31)
目次
1 「うつ」の95%は脳の栄養不足!?/2 心をつくる脳の仕組み/3 栄養療法で心が元気になるメカニズム/4 心のトラブルを引き起こす5つの栄養欠損/5 今日から実践!「うつ」にならない生き方
■『脳から「うつ」が消える食事』溝口徹(青春新書INTELLIGENCE)
うつ病になる悪い食事の習慣(食べないダイエット、単品食い、炭水化物だけ食い、肉嫌い、砂糖の摂取、フルーツや野菜の食べ過ぎ)や典型的なタイプ(低血糖症、鉄欠乏、亜鉛欠乏、ビタミンB欠乏、タンパク質欠乏)を指摘して、脳に必要な栄養とそれが作る脳内物質は何か、そしてどのような食べ物をどのように食べれば(糖質制限、多くのタンパク質の摂取、ビタミン・アミノ酸・ミネラルのサプリメント)「脳から「うつ」が消えていく」かを解説する。
オーソモレキュラー療法は、一言でいえば、心身の不調は体内における栄養素の不足にあるとし、食事やサプリメントを用いて不足している栄養素を補っていく治療法である。(p.3)
本書の中でおいおい説明していくが、栄養不足と同時に、ご飯やパンを主食とする糖質(炭水化物)依存の食生活も、脳の機能に悪影響を及ぼす。(p.7)
脅すわけではないが、このような糖質依存の食生活を続けていれば、遅かれ早かれ誰もがうつになる可能性があるあると私は思っている。うつは決して他人事ではないのだ。
そのためにも、身体に必要な栄養を摂取すると同時に、糖質とうまくつきあっていくことが大切だ。(同)
目次
1 「うつ」の脳には栄養が足りない!/2 「腸のトラブル」が「脳のトラブル」を招いていた!/3 よかれと思っているその食べ方が危ない!/4 脳から「うつ」が消えていく食事/5 「うつ」にならない食べ方・実践ヒント
■『診たて違いの心の病 実は栄養欠損だった』溝口徹(第三文明社)
妻のメニエール症候群がきっかけで「分子整合栄養医学」に出会った医師が、3大栄養素(糖質、脂質、タンパク質)とビタミン、ミネラルの体と脳への働き、精神薬と『DSM』に頼った日本の精神医療の誤り、栄養療法で様々な精神疾患、糖尿病、更年期障害などの患者を治療した例を示し、分子栄養療法の有効性を紹介する。
治療の理論的な基礎をつくったのは、ノーベル賞を2回受賞されたライネス・カール・ポーリング博士と現在でもカナダでこの治療法の普及に努めておられるエイブラム・ホッファー博士です。2人の天才的な化学者は、従来であれば精神分析や心理学的に扱われていた多くの精神疾患や精神症状を、脳内の物質の濃度異常による化学的な反応として解釈する方法論を、「分子矯正精神医学(分子整合栄養医学)」として確立されたのです。
この脳内物質は、現在では神経伝達物質として理解され、多くの症状は神経伝達物質の不適切な分布によるものであることが判明しつつあります。(p.192)
■『図解でわかる最新栄養医学 「うつ」は食べ物が原因だった』溝口徹(青春出版社)
■『心の病は食事で治す』生田哲(PHP新書)
薬学部を卒業し遺伝子工学、脳科学などの研究をした研究者が書いた「分子整合医学」の本。まず、うつ病・不安・精神の不安定は栄養のインバランスが原因であることを紹介する、そして脳へのブドウ糖と血糖の影響、アミノ酸がどういったメカニズムで心の状態に影響し重要であるかを解説する。後半では、うつ病と不安障害に対してどのような食べ物とサプメントをどのように摂取すれば治療することができるかを解説する。
つまり、脳内をかけめぐる伝達物質の種類と量によって、“心”が決まるのである。伝達物質の種類と量のバランスがとれた状態が健常であり、バランスの崩れたインバランスの状態が異常で、心の病が発生する。
このバランスは薬によって回復することができるが、同じことは栄養素によってもできる。というのは、脳、神経細胞、伝達物質、細胞膜は、わたしたちが日頃食べる食物からできているからである。
この本では、心の病を、薬をできるだけ使わずに、正しい食生活、ビタミン、ミネラル、必須脂肪酸をうまく活用することで治す「分子栄養精神医学」という方法を紹介する。(p.4)
目次
1 うつ、不安、キレるは食事が原因だった/2 脳の快適運転のためにブドウ糖を安定供給する/3 アミノ酸こそが心を創る物質である/4 心の病を治す1 不安障害の原因と対処法/5 心の病を治す2 うつ病の原因と対処法
■『食べ物を変えれば脳が変わる』生田哲(PHP新書)
■『うつに効く食べもの、食べ方、作り方―うつの予防と解消は食を正すことから』生田哲、植木もも子(保健同人社)
■『砂糖をやめればうつにならない』生田哲(角川oneテーマ21)
■『食事で治す心の病―心・脳・栄養 新しい医学の潮流』大沢博(第三文明社)
教育学者として相談を受けるうちに青少年の犯罪や非行、不登校など逸脱行動の原因の多くが食の乱れによる低血糖症や栄養欠乏で起こった脳の不調にあることに気づいた著者が、砂糖の大量摂取の恐ろしさ、ビタミンとミネラルの重要性、分子栄養療法に基づいた「栄養カウンセリング」で問題が解決した例を紹介する。
わかりやすくいうと、脳の正常な働きにはビタミンやミネラルの安定した供給が不可欠であり、これが欠乏したりバランスが崩れたたりすることで、精神疾患といわれる症状が出現するという見地である。じつに説得力がある理論である。(p.26)
■『心療内科に行く前に食事を変えなさい』姫野友美(青春出版社)
■『完全復職率9割の医師が教える うつが治る食べ方、考え方、すごし方』廣瀬久益(CCCメディアハウス)
■『マンガでわかる ココロの不調回復 食べてうつぬけ』奥平智之、いしいまき(主婦の友社)
■『うつ・パニックは「鉄」不足が原因だった』藤川徳美(光文社新書)
■『日本人だからこそ「ご飯」を食べるな 肉・卵・チーズが健康長寿をつくる』渡辺信幸(講談社+α新書)
生活習慣病外来の臨床医が臨床の経験と栄養学を含めた研究から気づいたカロリー制限食やヘルシー信仰の間違い、炭水化物を食べることの危険性を解説し、本当に健康になり痩せることもできる毎日多くのタンパク質のみを食べる「MEC食」(meat=肉、egg=卵、cheese=チーズ)を提案しその効用を述べる。
ヒトは、食事から摂取した栄養によって骨や筋肉や内臓をつくり、活動のエネルギーを得ています。つまり、食事によって生命活動をしているのですが、ほとんどの現代人が「ヘルシー」や「低カロリー」という誤解のために低栄養あるいは栄養失調の状態になり、結果として健康を害しているのが実情です。(p.5 – 6)
私が推奨している方法を簡単にいえば、たんぱく質と脂質を含む3つの重要な食品〈肉・卵・チーズ〉を毎日たっぷりと食べ、炭水化物(糖質)を多く含む穀物・果物・野菜を控えること。(p.7)
(肉はほぼすべての必須栄養素が含まれている、卵は良質のタンパク質でありながら安い、牛乳は乳糖が多く含まれているのでチーズ)これらの条件を重ねつつ、十分なたんぱく質と脂質の摂取を意図して考慮したのが、肉・卵・チーズの「MEC」の組み合わせ。たっぷりと食べていれば、必要量のタンパク質は十分に摂取できますし、同時に十分な脂質もとれます。それに付随して、豊富に含まれているビタミンやミネラルなどの摂取も可能です。(p.180)
■『肉・卵・チーズで人は生まれ変わる』渡辺信幸(主婦の友社)
日本人のコレステロールやカロリーへの間違った認識、「病気ならないための医療」としてMEC食を発明した経緯、MEC食の効果とその理由、肥満や糖尿病、高血圧、精神病を治癒した実例、MEC食の実践方法などが紹介されている。
MEC食では、肉・卵・チーズを食事の中心におくことによって、動物性たんぱく質と動物性脂肪を積極的にとります。(中略)和食中心、野菜中心がヘルシーとされてきた今までの常識とは真逆の考え方です。(p.6)
■『肉・卵・チーズMEC食で ボケない老けない疲れない!』渡辺信幸、検見﨑聡美(主婦の友社)
肉・卵・チーズのみを食べるMEC食がダイエットと健康に有効である理由やおいしく簡単に調理してMEC食を続けることができるレシピを50例ほど紹介する。
■『「野菜中心」をやめなさい ~肉・卵・チーズのMEC食が健康をつくる』渡辺信幸(宝島社)
■『肉・卵・チーズをたっぷり食べて 1年で50kg痩せました』椎名マキ、渡辺信幸(宝島社)
肥満と糖尿病になり、食べないダイエットや糖質制限ダイエットなどで失敗を繰り返した著者がMEC食と渡辺医師に出会いダイエットと治療に成功した経験とその栄養学上の理由がマンガで紹介されている。