『はじめてのフランス語単語帳』佐原隆雄、ベアトリス・ドレーヴ(ナツメ社)

『はじめてのフランス語単語帳』佐原隆雄、ベアトリス・ドレーヴ(ナツメ社、2000年11月)
多くの日常的なヴォキャブラリーが収録された2~3冊目の単語帳として最適な単語集!!
日常的なヴォキャブラリーを掘り下げて約2500語を収録した初心者~中級者向け単語集です。
第1章は、「フランス語の基本知識」で、アルファベとつづり字記号、発音、口母音、鼻母音、名詞の性、エリジオン、各品詞の特徴などを簡単に解説します。第2章以下が単語を紹介するメイン・コンテンツです。「話す」(あいせつや人の呼び名、気持ちの表現、電話での表現、接続や感嘆の表現)
「日常生活」(生活や食事関連、住居関連の単語)
「行動・趣味」(交通機関、ショッピング、ホテル、趣味)
「学ぶ・働く」(学校、オフィス、政治・経済、金融)
「身近な言葉」(曜日、時間、単位・方向、色、大きさ、お金、国名・地名、身体)
「自然の生き物と環境」(生き物、樹木、自然、気象)
「病気とトラブル」(病気、薬、トラブル)
という構成と内容になっています。
巻末には索引があります。
見開き2ページがひとつのチャプターになっています。左右両ページとも上部にそれぞれ10の単語か表現が掲載されています。各単語はまず左側から日本語訳、単語、名詞の性とカタカナのフリガナが書かれています。左ページの下部には「À propos」というフランス文化やフランス語に関するコラムがあります。右ページ下部には、「関連単語&文例」が掲載されています。「関連単語&文例」の分量が結構多いチャプターもあります。
CD二枚つきで、ネイティヴ・スピーカーによるナレーションが収録されています。
日本人のナレーターによって章の名前が紹介される以外は、フランス人の男性か女性がひたすら単語を読んでいきます。関連表現&文例もひたすら単語を読んでいきます。チャプターごとに男性と女性が交代します。
発音は聴き易く標準的なものだと思います。男性の声が渋めです。
日常で使う単語が大量に収録されていること、抽象的な表現が多く収録されていることが類書と比較しての特徴です。例えば、イスだけではなく「ひじ掛けいす」「スツール」、絵画だけではなく「水彩画」「油彩画」「風景画」「人物画」などの応用的なボキャブラリーが収録さていて、また、「気持ちの表現」(笑う、喜ぶ、我慢する、感激する、安心する)「方向」(前に、近くに、奥に、内部に)「順番」(先頭に、前半、中心に、結局)などのチャプターがあります。旅行で重要な挨拶やお願いの表現、そして病気や薬のヴォキャブラリーが充実しているところも特色です。
単語とナレーションに冠詞が付いていないのが残念です。
CDには、日本語の単語の意味が収録されていなく、ナレーションのテンポが速めなので、初学者ではなくある程度フラ語を勉強した方が2~3冊目の単語集として使うのに最適だと思います。「はじめて」の人には少し難しいです。コラムもまあおもしろいです。
大学の第二外国語での中級フランス語をとっている方や、フランスに旅行や滞在をされる方にオススメです。
À bientôt!!