『オバケの英語』明川哲也、クレイグ・ステファン(宝島社、2004年6月)
元・叫ぶ詩人の会のドリアン助川=明川哲也氏のニューヨーク滞在と現地でのライヴ活動のための発音の特訓を基にした英語参考書です。
8章の構成で、それぞれ黒人のオバケとの対話による解説・訓練とそのオバケに渡される英語教材であるショートストーリーのペアになっています。
CD付きでショートストーリーのナレーションが収録されています。
各章の発音のレクチャーの内容は以下の通り。
1.無声子音の練習
2.p、f、t、k、sなどの破裂音の練習
3.th、sh、tchの発音
4.lとr、wの練習
5.a系統の音の発音、二重母音の発音、母音の音とスペルの関係
6.曖昧母音の発音
7.中口母音の発音
8.英語の発音や学習についての方針などのまとめ
母音子音のすべての発音を基礎から練習する本ではなく、現地での経験をベースにして日本人の英語の発音でネックになる部分を矯正するための教材です。
CDのナレーションはネイティヴによるものですが英語教材的で味気ないです。だからこそ、わかりやすいです。アメリカの文化などのエピソードも含めてラフに書かれたオバケとの対話による解説もショートストーリーもあまりおもしろくないんですが、発音の解説や練習は実践的でかつかなり役に立つものになっています。コストパフォーマンスは高いと思います。
英語の発音の基礎を習得していて、さらに「通じる発音」にレヴェルを高めたい方にオススメします。
Cheers!!