『キクジュク 聞いて覚えるコーパス英熟語1800 Basic』一杉武史(アルク、2006年10月)
基礎熟語の復習が音楽にノッて気軽に出来る。
チャプターは5つで、「動詞で覚える熟語」「前置詞で覚える熟語」「語順で覚える熟語」「数語で一つの品詞の働きをする熟語」「その他の熟語」となっています。それぞれのチャプターの始めではIntroductionとして、動詞や前置詞や副詞の原意、「動詞と前置詞」や「be動詞+形容詞+前置詞」の働きについてと、数語で一つの品詞の働きをする熟語の種類とその用法について解説しています。さらに、各Day(CDトラック)は、同じ動詞や前置詞や副詞、同じ働きをする熟語でまとめられているので、ただ暗記をするのではなく、動詞や前置詞、副詞の意味や用法をイメージしながらイディオムを覚えていくことができます。
収録されている単語は基本的で簡単なものばかりですが、熟語は単語と違って、わからない場合は全く検討もつかないことがあるので、英語から離れていた方には復習をお勧めします。また、動詞や前置詞の原意を覚えられるので、わからない熟語にもある程度対処出来るようになります。
CDでは各熟語がチャント音楽に乗って、ネイティブ男性か女性のナレーション→日本人女性が日本語訳→再びネイティブのナレーションの順で音声が収録されています。4つの熟語が終わった後、ネイティブ男性か女性が今終わった4つの熟語をまとめてナレーションします。男性・女性どちらのナレーションも普通のアメリカン・イングリシュでわかりやすいと思います。
ナレーションの間がちょっと長く、基本的なイディオムだからということもありますが、テンポが遅く感じます。
チャント音楽は、フュージョン、ジャズ・ファンク~イージーリスニング~AOR風です。ノリはイマイチです。”音源のクオリティー”は高いですが、曲は、、、です。でも、無いよりはあったほうが精神的な負担や消耗が少なく勉強出来るので、まあイイと思います。
僕のお勧めの勉強法は、各Day(CDトラック)が2分15秒ほどなので、毎日、Dayを8~9、CDを聴きながら本を読んでネイティブのナレーションに合わせるかリピートして発音する方法です。
本には、各イディオムごとにCheck 1熟語とその意味、Check 2フレーズ、Check 3センテンスが載っていますが、熟語とその意味を読むだけでイイと思います。この本はCDのナレーション中心の教材です。全体的なコンテクストで理解ができないので、フレーズやセンテンスを読むことはあまり効率的な学習法ではないと思います。
英語から離れていた方のイディオムの復習に、イディオムを丸暗記していてそこから発展ができない方にオススメです。
より前置詞や動詞のイメージについて、詳細に解説してある『システム英熟語 Ver.2』と組み合わせることでさらに学習効果が上がると思います。